関谷研究室

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超薄・超柔軟性 有機エレクトロニクス群の開発

本研究室では、多様性に富む、有機材料の分子構造、電子状態、物性を高度に制御し、フレキシブルエレクトロニクス、フォトニクスへと昇華させていくための基礎科学と先端技術の融合科学を研究しています。数学や物理学などの基礎科学に根ざした学術から実社会に貢献するシステムまでを学ぶことをモットーにしています。
大自然を眺めてみると有機物の多様性、機能のユニークさ、システムの奥深さに驚かされるのではないでしょうか。有機材料は、炭素原子からなる骨格を基本構造とし、比較的単純な構成であるにもかかわらず、極めて優れた特性と機能を有しています。
有機材料の多様性、多機能性を応用した柔らかい電子デバイス、有機エレクトロニクス・フォトニクスの研究開発を行っています。これまでの研究で、有機材料が自己組織化する性質を応用したフレキシブル有機フラッシュメモリ、ゴムのしなやかさを応用した伸縮自在な有機EL ディスプレイ、置くだけで電力や情報を伝送できるインテリジェントシート、シート型高分子マシンを搭載した点字ディスプレイなどいずれも世界初となる大面積有機エレクトロニクスの研究開発を行ってきました。
これらの社会実装と共に、フレキシブル有機トランジスタの電子状態、伝導機構を解明するための測定系を世界に先駆けて確立し、有機回路を折り曲げたときの特異なキャリア伝導現象を解明したり、フレキシブルトランジスタとしては世界初のHall 測定に成功するなど、物性計測においても世界をリードする研究を進めています。

これらのデバイス作製の礎となるのは、量子力学、固体物理学といった基礎学問にあります。本研究室ではこれらの基礎学問を実社会へと送り出すために物性物理学や分子化学を学んでいきます。

主要研究テーマ

自己組織化現象を応用した有機デバイス

有機物には自分で組織形成する性質(自己組織化現象)を持つものがたくさんあり、無機物にはない大きな特長 の一つです。本研究室では、数ナノメートル長の1 分子を自己組織化現象を利用してプログラムし、微細かつ規則的に配列することで新型薄膜デバイスの開発を目指しています。

有機エレクトロニクスの印刷プロセス、回路設計、集積化技術

有機材料の多くは有機溶剤、各種液体に溶かすことができるため、インクジェットなどで大面積に印刷すること ができます。印刷は、必要な材料を、必要な場所に、必要な量だけ、塗ることができますので、材料消費が極めて小さく効率的です。そのため印刷技術は次世代エレクトロニクスの生産現場において極めて重要なプロセスと考えられています。本研究室では、世界に先駆けてインクジェットやスクリーン印刷技術を有機トランジスタ集 積回路の作製プロセスに導入し、大規模なプリンテッドエレクトロニクスを実現してきました。この技術をさらに展開し、有機プリンテッドトランジスタのモデリング、新型デバイスの創出、新規物性現象の探索を目指します。

ナノ材料を用いた新機能探索と新型エレクトロニクスの創出

ヒトに優しい柔らかいエレクトロニクスを実現するためには、素材そのものが柔らかいだけでなく、電気的な機 能が両立しなくてはなりません。本研究室では、カーボンナノチューブをゴムの中に均一に分散させる独自技術で、ゴムのように伸縮し、金属のように電気を流す伸縮導体の開発に成功しました。このように新しい電子デバイスを実現するための新機能材料を開発し、その物性を明らかにします。また、新機能材料を用いてあらゆる曲面、可動部を覆うことができる伸縮自在な有機エレクトロニクスの実現を目指します。

フレキシブルデバイスを用いた生体信号・微小信号計測センサの開発

世界的に高齢化への対策が課題となる中、人体に優しいフレキシブルなセンサデバイスに注目が集まっています。本研究室では、有機プロセス技術やストレッチャブル配線技術を始めとした柔らかいエレクトロニクスを用いたセンサシステムの開発を行っています。センサの開発においては、低消費電力集積回路設計・高信頼通信システム設計・高度な情報処理の技術を集積させ、「本当に使えるモノづくり」を進めています。

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